ガクシンFind 2016年12月12日号
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04等身大で暖かみのある音楽を奏でるFUNKIST。2000年結成から16年。国境もジャンルも超えたその音楽と人柄に魅了される人も多い。今回は2年半ぶりの対マンツアーに先駆け発売されたシングル『BEAT of LIFE』のお話から、音楽や平和に対する想いをVo.染谷西郷さんに存分に伺ってきました!FUNKISTFUNKIST Vo染谷とGt宮田によりバンドの原型が2000年に結成。2001年から本格的な活動を開始。 47全都道府県でのライヴを達成し、日本国内はもちろん、南アフリカ、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど海外も含む年間100本を超えるライヴで世界所狭しと駆け回る生粋のライヴバンドである。メンバー:染谷西郷/VOCAL・宮田泰治/GUITAR・naoto.grandcabin/BASS・SIMA/Human Beatboxタイトル曲である『BEAT of LIFE』は「胸叩く心臓」、「命を使え」という力強いフレーズが印象的ですね。染谷:沖縄で有名な天描画家である大城さんから、画集のテーマ曲を一緒に作らないかとお話をもらって作ることになった曲で。大城さんは命のことをテーマに絵を描かれることが多いので、そこから生まれた歌詞ですね。壁にぶつかったり、つまずいたり、もう駄目だって諦めたり、死にたくなるようなことが誰にだってある。でも、そういう時でさえ心臓は「まだいけるぞ」って胸を叩いてる。それってすごいことだなって。気持ちはどんなに諦めていても心臓は諦めない、それが体の中心にあって必死に叩いてる。簡単に裏切ってはいけないなって思います。歌詞もそうですが、メロディはスパニッシュロックで情熱的ですよね。そのルーツは?染谷:僕の父親がフラメンコギタリストで、Gt.宮田の父親がフラメンコダンサー。お互いの父親が、俺らが生まれる前にスペインで修行していた仲間。だから生まれた時から家にフラメンコの存在があったんです。去年のツアーでスペインを訪れ、フラメンコみたりライブやったりしてスペインを体感した後、Ba.のnaotoがこういうのやろうよってフレーズを弾いてくれて。それまではフラメンコっていう偏ったジャンルの中で、一部の人にしかなかなか理解してもらえないからバンドとしてやるのはどうなのかなっていう感じだったし、僕と宮田のなかでは敢えて遠ざけていた部分だったんですよ。でもメンバーでスペインを体感できた今だから、みんながキャッチしやすいものって言うのだけじゃなくて、世界中で俺らにしかできない音楽を作ってみようかってこの曲ができました。11月には前回の南アフリカツアーのDVDも発売しますが、ブログを読んでいつの間にかボロボロ泣いてました。音楽によって繋がる世界がすごく素敵で。2006年に初めて行って、アフリカに行くこと自体は10回目くらいかな?ツアーのチケット一枚売れるごとに200円ずつとっておいて、子供たちに楽器を届けるツアーは今年で3回目。僕たちが行った場所は仕事を得るのが難しく、犯罪率も世界一。でも悪人が多いわけじゃないんだよね。現地のギャングは「仕事があったらいくらでも働くよ。でも働き先がほんとにないんだ」って言う。「盗まなきゃ子どもたちはお腹を空かせて死んでしまう。親だったら子供を見殺しにはできないだろ」って言われたときに、なんも言えなくて。犯罪は絶対ダメなことだけど、自分だったらって考えるとなんも言えなかった。自分に何ができるかなって考えた時に、食べ物を渡すのも大事だけど、仕事に繋がるものをギフトできたら意味があるんじゃないかなって思った。楽器を渡して、向こうで教えられる先生も探して、毎週土曜日に教えてもらうようになった。その子達がストリートでピアノを弾いてお金を稼げるようになったら、ゼロだった可能性がイチになる。未来への種を託しているんですね。すごく素敵なアイディアです。染谷:これは、2010年にワールドカップがあった時に学んだんだよね。Sowetoっていう貧しい村で、みんなサッカーをやってた。ワールドカップで最初にゴール決めた選手がその村出身だったらしく、「一生懸命サッカーをしたら、悪いことしなくても生きていけるんだよ」って言うんだ。その時の目のキラキラが忘れられない。絶対サッ貴重なお話ありがとうございました。音楽が作る世界は明るいと私も感じました。最後に大学生に向けてメッセージをお願いします。染谷:素直に大学生、うらやましい(笑)。自分自身がその年齢の時って、すごく焦ってた。もう間に合わないっていう焦りと後悔の感情だったり、人と比較して落ち込んだり。でもバンドを続けていく中で実感したのは、本気出せば何にでもなれるよってこと。結局、プロになれるかは情熱と頑張りでカバーできる。今からでも全然遅くないし、余裕で間に合う。俺自身21歳でバンド始めたし。やりたいけれど自分には無理だと捨ててしまって、やれることの中から探そうとしたら夢が一個もなくなってしまう。だったら捨てた夢を拾い上げてやってみたらいい。と、自分にも言い聞かせています(笑)。取材・文/斎藤美優 同志社大学3回生 インタビューのロングバージョンをガクシンWeb版で見れます︕︕gakushin-kyoto.comFUNKIST tour2016『BEAT of LIFE~太陽よりも熱く人生を踊れ︕︕~』2016年12月30日 神戸 太陽と虎一瞬で魔法のベールに身を包まれる、sumikaにしかかけられない音楽のMAGICsumika第2章から、もうすぐ1年。前作のミニアルバム「アンサーパレード」に引き続き、4曲(+ボーナストラック)とは思えないほどの満腹感!今回12/7にリリースされる「SALLY e.p」は、魔法のステッキのような作品。今回はVo.&Gt.の 片岡健太さん、Key.&Cho.の小川貴之さんに、お話を伺いました。荒井智之(Dr.) 小川貴之(Key./Cho.) 片岡健太(Vo./Gt.)黒田隼之介(Gt./Cho.)今回のタイトル「SALLY」はどんな意味を持つんでしょうか?片岡(Vo.&Gt.):今回は「魔法」というテーマが全体を通してあったんです。それで「魔法使いサリー」がパッと思い浮かんで。後々聞いたら「反撃」、「遠足」などの意味があったんです。作品が全て出来上がってから、改めてぴったりだなと思って名付けました。「オレンジ」は暖かな光が讃えられた曲ですね。おかえりとただいまを言える場所は当たり前じゃないんだなと感じじんわりしました。小川(Key&Cho.):「オレンジ」は書き下ろしに初めて挑戦しました。僕の中でのユニクロさんは「あったかくて優しい」イメージがありました。僕が思う優しさ、暖かさ、微笑ましさを表現しようと思って、メロディを作りました。片岡:バンドのテーマと似てるのかなと思います。旅に出て、帰って来れる。これって、ちゃんとスタート地点があって、ゴールという帰る場所があるからだと思うんです。ゴールがないと彷徨うだけの旅になるので。帰るべき場所があるから意味がある旅になるんです。実家、ライブ会場、学校、部活、どこでもいいけど帰る場所がある大切さを、日々の音楽活動で実感しています。「MAGIC」にちなんで、魔法がかけられるとしたら?sumikaとしての2017年の目指すべきところは?小川:いい曲を作って行きたい。自分の中で生まれるけど出会ってないものにワクワクしています。片岡:スケジュールが立て込んでいる中で、音楽を嫌いにならずに続けることですね。話し合いながら、健康第一に。自分たちがやりたくてやってる、それを引き続き意識して行きたいと思います。sumikasumika片岡:どんだけ食べても飲んでも、太らない身体がほしいです!美味しいものを食べ続けられる魔法も、あの頃の自分に戻れる魔法も。あったらいいな…。小川:僕は完全に「ソーダ」です!片岡:今回のe.p発売前の時点だと「LOVERS」です。曲っていい意味でしおりのようなものなので、思い出すことがいっぱいあるし、あの時に立ち戻れるんですよ。復帰からとてもお忙しい皆さんですが、休みが取れたらメンバーで行きたいところはありますか?片岡(Vo.&Gt.):温泉と柿安の食べ放題ですね!小川(Key.&Cho.):海のきれいな場所もいいなあ。片岡(Vo.&Gt.):あ、温泉入って、その後酔っぱらって卓球したい!レコーディングの合間にスタジオにあった卓球したんですよ。楽しくって。京都はよく行かれますか?片岡(Vo.&Gt.):ライブではあまり行きませんが京都に行くのは好きですね。龍安寺が好きです。、4月の半ばの中学の修学旅行の時、しだれ桜をはじめて見たんです。地面最後にこのe.pが届く学生へ一言お願します!小川:音楽を聴く瞬間って幸せになるし、瞬時の魔法にかかることはよくあるけれど、このe.pは聴き終わった後でもあったかい気持ちが持続する。常に魔法をかけ続けたいと思ってできた作品です。一回でも魔法がかかるけれど、何回も何回も聴いて欲しいなと思います。片岡:魔法って言っちゃうと特別な感じがしますが、日常の中に奇跡のような瞬間って、実は沢山あって、それに気づくことが魔法なのだと思います。そのきっかけに自分たちの音楽があれたら嬉しいなと。今作は日常の中に隠れている魔法に気づけるような作品になっていると思いますので、ぜひ!ありがとうございました!ありがとうございました!片岡:どんだけ食べても飲んでも、太らない身体がほしいです!小川:まさかの持続魔法(笑)。片岡:食べるのが好きで。ずっと、おなか一杯にならないで食べ続けたい。小川:みんな好きですね、食べるの。片岡:ツアー行ったりすると、美味しいごはんにもお酒にも出会う機会が多いのに、おなか一杯になっちゃうと食べられないからね。最悪太らなければいいです(笑)。小川:僕は時間を戻したい!だけど未来は変わらないという条件付きで(笑)。取材・文/斎藤美優 同志社大学3回生 MUSICにつきそうなしだれ桜をかき分けながら歩くのがとても印象的で。京都に行って時間があったらほぼ行きますね。小川(Key.&Cho.):おっしゃれだなあ。僕なんて小学校のとき、京都駅が好きすぎて旅程すべて飛ばして京都駅に1日いました(笑)片岡(Vo.&Gt.):なんでだよ(笑)なんかあったっけ?京都タワー?小川(Key.&Cho.):いや京都駅。お母さんと一緒にずっと座ってた。空気感が落ち着いて(笑)

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