ガクシンFind 2024年7月31日号
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数々のアニメやドラマ・映画主題歌、CMソングなどを手掛ける
「Aimer」
「遥か / 800 / End of All / Ref:rain -3 nuits ver.-」
を6月5日にリリースしたAimerさん。
その新作EPや秋から開催
されるホールツアーへの思い、
また音楽人生の原体験についてガクシンFind学生記者がインタビューしました!
取材:日沼和子 同志社大学1回生 / 柴田夏萌 同志社大学1回生 / 堀華乃音 同志社大学1回
EPリリースおめでとうございます!
『遥か』は「からかい上手
の高木さん」のドラマ・映画のための書き下ろしですが、
どの
ような思いを楽曲に込められたか教えて下さい!また
『Ref:rain』について、他のインタビューで「原点」に立ち返っ
て歌ったと拝見しました。Aimerさんにとっての「原点」
とは何
なのでしょうか?
https://www.aimer-web.jp/
【プロフィール】
2011年メジャーデビュー。デビュー以降、数々のアニメやドラマ・映画主題歌、
CMソングなどを手掛ける。
2022年にリリースした「残響散歌」が、Billboard JAPAN HOT 100総合ソング・チ
ャート 年間総合首位 を獲得。
同年末には、「第64回 輝く!日本レコード大賞」にて特別賞を受賞し、「第73回
NHK紅白歌合戦」への初出場を果たす。2024年6月には日本人ソロアーティストと
して初のとなる「上海メルセデス・ベンツアリーナ2Daysワンマンライブ」を敢
行、チケットは即時Sold out。
国内・海外問わず人気を博す女性アーティスト。
Aimer New E.P
「遥か / 800 / End of All / Ref:rain -3 nuits ver.-」
2024.06.05 release
M1 遥か
M2 800
M3 End of All
M4 Ref:rain -3 nuits ver.- M5 遥か-Instrumental- M6
800-InstrumentalM7 End of All-InstrumentalM8 Ref:rain -3 nuits ver. Instrumental-
Aimer Hall Tour 2024-2025
2024年11月2日
(土)17:00∼、3日
(祝・日)16:00∼ 神戸国際会館こくさいホール
2025年1月25日
(土)17:00∼、26日
(日)16:00∼ ロームシアター京都 メインホール
2025年2月21日
(金)/19:00∼、22日
(土)16:00∼ フェスティバルホール
料金:8800円(指定席)
Aimerさん(以下敬称略)
:原作の漫画を読ませていただい
て、主人公である
「高木さん」
と
「西片」、二人のピュアな関係
性を象徴するような「海が見える街」を、一番に想起させる
楽曲にしようと思いながらつくったのが『遥か』
です。
わたしの原点は、聴く人の眠れない夜に寄り添えるような
音楽だと思っています。
2018年に発表した『Ref:rain』は当時としては久しぶりにそ
んな音楽に立ち返るようなしっとりとしたバラードだったの
ですが、今回のE.P.にはそのリアレンジかつボーカルも再
録したバージョンを収録しました。
本作は物語をもとに書き下ろされた楽曲が収録されている
ため、一曲一曲がもつ様々な世界観を強く感じました。物語
と楽曲という点で、制作で気を付けていた部分、Aimerさん
なりの物語の描き方はありますか?
Aimer:例えば『遥か』
であればとにかく音数を減らしてシン
プルに、海が見える街に通じるような空間が見えるサウンド
を。
『800』
であれば一転して、歪んだギターと弦楽器たちを分
厚く重ね緩急をつけ、聴き手の心に不穏な印象を刻めるよ
うに。
歌詞においてももちろんなのですが、
こんなふうにサウン
ドだけでも物語が纏う世界とリンクできるようにと、楽しみ
ながら一曲一曲の制作に臨みました。
Photo by 平野タカシ
前の質問で「原点」についてお聞きしましたが、Aimerさんの
音楽人生の中での「原体験」
として思い出される幼少のころ
から聴いていらっしゃったアーティストや楽曲はありますか?
Aimer:歌手としてまだ活動を始めていなかったころ、わた
しにとって色んな音楽が、
ここではないどこかに自分を連れ
ていってくれる魔法でした。
わたしの音楽も誰かにとってそうでありたい、そうであれる
音楽を紡ぎ続けたいと思っています
最後に
「ガクシンFind」の読者である大学生に向けてメッセ
ージをお願いします!
Aimer:毎日がどんなに充実していたとしても、有り余る自
由の中に不安や孤独はつきものだと思います。それでも二
度とないあなたの日々です。
そこに音楽が流れていますように。音楽があなたの人生に
秋から開催されるホールツアーの意気込みをお願いします! おいていつもあなただけを主人公にしますように。
またもしAimerさんのライブ前のマイルールがあれば教えて わたしの音楽もそんなひとつになれたら嬉しいです。
下さい!
ありがとうございました!
Aimer:今年の夏に海外で回った初のアリーナツアーを経
Aimer Hall Tour 2024-2025
て、久しぶりの国内ホールツアーです。実に2年ぶりです。来
<ガクシンFind 読者特別先行受付>
てくださるみなさんに、新しい楽曲もお馴染みの曲も、今の
受付日程:7/31(水)0:00∼8/8(木)23:59
自分の表現で歌えるのがとても楽しみです。
詳細はURLをチェック!
ライブ前は月並みですが必ず1時間ほどかけて、身体をほ
受付URL:https://l-tike.com/st1/aimer2024-gakushin-kyoto
ぐして発声練習をするのがルーティンです。
『ガクシンサークル員オススメ!! BOOK特集』
『栗山ノート2 世界一への軌跡』
著者:栗山英樹
この本は栗山英樹監督が日々学び得たことを書き留めてい
るノートに記された侍ジャパン優勝の裏側に秘められた言
葉が沢山含まれています。彼は読書家で「先人や偉人が残し
た言葉や人生訓には、普遍的な価値観がありました。」
と述
べています。そんな先人の言葉から得た価値観が大勝負の
場で如何にして発揮されているかとても勉強になりました。
この本で挙げられていた老子の言葉を1つ、
「足るを知る者
は富み、強めて行う者は志有り」。決して足りないことを憂う
のではなく、それでも生きていることに感謝して、努力をして
いく。そうすれば、
自身の志に共感してくれる人が一緒に戦っ
てくれる。
そうした想いで短期決戦での指揮を取り、多くの苦
渋の決断をしていたことに感動しました。
日常に潤いや安ら
ぎをもたらしてくれる素敵な言葉を学ぶことが出来る1冊で
す。ぜひ読んでみてください!
『最高の体調』
著者:加藤浩晃
歩の現在地を表す言葉である。国民皆保険制度が始まった
1960年代を医療1.0、病院会計システムなどのデジタル化が
始まり、行政では高齢化対策が始まった1970∼80年代を医
療2.0、1990年代後半からのインターネットの普及に伴った
電子カルテなどのデジタル化の波を医療3.0、そしてテクノロ
ジーの急速な進化により医療の在り方が大きく変化するとさ
れる現在を医療4.0としている。本書は医療4.0において起こ
るであろう具体的な変化、そして私たちがそれらにどのよう
に対応するべきかを述べている。例えば第4章「2040年に向
けた展望」
では、脳の活動のデータを義手などの義体に復元
児玉裕一 京都府立大学4回生
神と肉体の分離」が将来的に主流になると述べている。医師
として様々なキャリアを経た著者による未来予測と行動指針
に深く納得し、変わりゆく時代に対応できるよう常に自らの
OSをアップデートさせていきたいと感じた。
『プロフェッサーPの研究室』
著者:鈴木裕
起きられない、集中力が続かないといったことを抱えている
学生は多いのではないでしょうか。
さらにこれらは学生だか
らではなく、社会人になったとしても続いていきかねない問
題です。そういった状況から、最近では自己啓発本や自己啓
発系のインフルエンサーが多く登場していますが、
この本で
はこれらの不調を「文明病」
という病と捉え、原因や療法を教
えてくれます。その療法とは進化医学という考えを用いたも
ので、我々人間がはるか昔の先祖から遺伝的に引き継いで
いる特性と現在の環境のミスマッチに注目し、そのミスマッ
チを解消していくことでなんとなくの不調から抜け出せると
いうものです。実生活への取り入れ方まで細かく紹介してく
れているので、ぜひ一度読んでみてください!
『医療4.0実践編』
徳持善太 大阪公立大学4回生
柏 小晴 京都府立医科大学4回生
著者:岡田淳
『雨やどりはすべり台の下で』や『こそあどの森の物語』
で知ら
れる児童文学作家、岡田淳さんが描いた漫画です。空を飛ぶ
箒や翼が生える薬など子どものころ一度は夢見たようなもの
を発明する研究者「プロフェッサーP」
とその助手が繰り広げ
る短いお話が沢山収録されています。子どものための本なん
て今更読むのは馬鹿らしいと思うかもしれませんが、大人で
もクスっと笑えるユーモアが満載なので、誰でも楽しめると
思います。
プロフェッサーPは自分の発明でふつうの人間に
はできないことをたくさん実現しているのですが、重要なこ
とを見落としていて後戻りできなくなったり、欲にまみれて発
明の利用方法を間違えたりと、いつも失敗してばかりです。そ
の失敗の仕方、言い換えるとオチの付け方がとても秀逸で、
予想できるようでできないところが、
この本の最大の魅力だ
と考えています。僕がこの本に出合ったのは小学生のころ、塾
で国語の授業をしてもらっていた時です。普段の授業はなか
なか大変でしたが、時々この漫画を教材として用いて、最後
にどのような展開が待っているか想像するという授業があり
ました。それがとても印象的で、今でも好きな本の一つに
なっています。
友膳涼平 神戸大学4回生
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