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ガクシンサークル員 徒然日記

『演劇ビギナーズユニットについて』

こんにちは、ガクシンサークル員の柏小晴です。

大学の演劇部に入っているので演劇の話をしようと思います。

 

京都は演劇が盛んな町です。盛ん、というと、演劇をやる人が多く集まるというイメージを持たれるかもしれませんが、私はどちらかといえば演劇の観点から見る京都の良さは、初心者が演劇を始めやすいところにあると思っています。そもそも大学が多く、同じ大学にも複数の演劇部があるというのが理由の一つかもしれません。そしてもう一つ、京都における演劇の始めやすさを物語る代表例ともいえるのが、「演劇ビギナーズユニット」です。

 

「演劇ビギナーズユニット」は、毎年5月に京都の祇園にある青少年センターで開講している企画であり、初対面で年齢も性別も異なる、しかも演劇初心者の約15人が、3か月間の稽古で2時間超の演劇を作りあげるというものです。初心者たちが四半期で俳優の心を得て劇を完成させることはとても難しいように思えますが、実際に参加してみて、初心者でも安心して頑張ろうと思える制度と仕組みが揃っていると感じました。

 

初めて俳優として演劇に関わるときにほとんどの人に立ちはだかるのが、羞恥心という壁だと思います。日常生活よりもずっと強く見られているということを意識し、動作や喋りがぎこちなくなってしまいます。そして、「いつもやっているようにできない」ということは非常に大きなストレスとなり、自分のあらゆる面を否定してしまうことになりかねません。ですが、演じてみたいと思った人が目的としているのは、自分を否定することでも、そしてもちろん他人を否定することでもありません。自分と向き合うことなのです。ビギナーズユニットでは、クラスよりは小さくてその中の仲良しグループよりは大きい集団が間違った方向に向かってしまわないように、第三者の大人が見守るということが決まっていました。何かあったらあの人が解決してくれる、と思えることが劇作の発展に繋がることは言うまでもありません。

 

私は実際にこの企画に参加し、素晴らしさを身をもって感じました。演劇に興味がある人だけではなく、何か現状を変えたいと思っている多くの人にぜひ参加してほしいです。

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