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同じ高校の吹奏楽部員同士で結成された滋賀発のバンド「ゴリラ祭ーズ」。生活の中でこぼれる本音や日々の空気をユーモアと温かさですくいあげられた楽曲に、聴けば思わず頬が緩んでしまう。そんな彼らのこれまでとこれからを、ガクシンサークル員がインタビューさせていただきました!
ゴリラ祭ーズさんとして曲を作り始められたのはいつからですか?
古賀さん(以下敬称略):高校生のときに定期的に吹奏楽部内で演奏会をしていて、その吹奏楽部の引退式に合わせて「ゴリラ祭ーズ」の解散ライブを行ったときに「ゴリラ祭-ズのテーマ」というテーマ曲を作ったのが一番最初です。
この時に解散される予定だったのでしょうか?
古賀:いや、大学生になったら、またバンドを緩くやろうとは言ってました。
舩越:でも、受験勉強でどちらにしろ会えなくなるから解散ということにしていて。
古賀:そこで僕がバンドへの情熱があったので、大学生になったときに音源集を出そうと言って。それが1stEP「これまでのゴリラ祭-ズ」です。僕がゴリラ祭-ズとは関係なく作っていた曲と、舩越君が作っていた曲も入れて、ゴリラ祭-ズの曲ということにしようと(笑)。そんな感じで動き出しました。
バンド活動の中で印象深い出来事を教えてください。
舩越:2022年に京都のライブハウスROOTER×2でやった初ワンマンライブかな。初めてベースとドラムをサポートに入れて5人編成で。その編成が今も続いていているので、ライブバンドとしての今の原点ともいえるなと思って印象深い出来事です。

平野:最近まで作っていた3rdアルバム制作の過程が全部印象に残っています。アルバム制作がバンド活動で一番楽しいと思っていて。1stも2ndのときも鳥取にいたので、滋賀から送られてくる曲にリコーダーの音を足して送り返す作業をしていたんですけど、今回は全員滋賀にいるということで、全員が自由に口出しできる状況になって。いままでは宅録だったのが、今回はスタジオにもちゃんと入ったし、今までにない経験をいっぱいできたなあと思います。
古賀:僕は、去年「グットラックヘイワ」と京都で一緒にライブしたことです。ゴリラ祭ーズは「SAKEROCK」というバンドに影響を受けているのですが、そのドラムの伊藤大地さんがされている「グッドラックヘイワ」から声をかけてもらって。4年前コンペで賞をもらった「有楽町のうた」の時は「あの伊藤大地がドラムを叩いてくれるの!?」みたいな感じやったんですけど、その伊藤さんと一緒に「有楽町のうた」を改めて演奏することができて、「やってきたなここまで」って感じて印象に残っています。
「言わなきゃよかった」の楽曲ができた背景を教えて下さい。
古賀:「言わなきゃよかった」と思うことは常に(笑)。曲作るときは大体ギター弾きながら適当に歌ってよかったのを採用するのですが、サビの「言わなきゃよかった」というメロディーと言葉がすごくはまって。それと妄想を膨らませて書いたって感じですね。具体的なエピソードがあるわけじゃないけど、先輩が悩み相談の電話でアドバイスしているときに、それが本当に相手に響いてないのがすごい傍目に伝わるというか、先輩は言葉を尽くして励まそうとしているのに、全く響いてない感じが悲しすぎると思って。そこから「届いてなかった」という歌詞を書きました(笑)。その経験が鮮烈にあって、それから引用しました。
ゴリラ祭ーズさんが思うインストの曲の魅力とは何でしょうか
古賀:最近思う良さは「歌詞がない。」これがいい。
平野:楽しい(笑)。歌物に比べてインストが少なすぎるこの現状やからこその「なさ」が楽しいと思う。「歌詞がないぞ」っていうだけで楽しくなるんじゃないでしょうか。
船越:俺は古賀とちょっと近いんですけど、SNSを見ていても言葉の力が強すぎるな、言葉がなくても伝わることってあるはずなのに、便利だから安易に使っちゃうと思っていて。作り手が配慮して考えて作ったとしても、受け取り手にはそれが響かなかったり、傷つけられたような感じがしたりすると思うんですけど、インストやと良くも悪くも伝わりにくい。そこが魅力だなって思います。
メンバーの皆さんの最近聴いている曲を教えてください。
古賀:KANさんのアルバム「野球選手が夢だった」2曲目の「恋する二人の834㎞」アルバムの中ではこの曲が一番好きかも。
平野:俺は、星野源さんの最新アルバムを聴いています。特に「2」。お風呂とかで歌ってます。
船越:僕は大橋トリオさんの「愛で君はきれいになる」。それとkhakiさんのアルバム「Hakko」。中でも吹奏楽感を感じる「天使」が好きです。
今後の展望についてお聞かせください。
船越:3ndアルバムがだいぶ完成に近づいているので、できれば年内に出したくて。そしてそれをちゃんと売ることが目標ですね。
古賀:やっぱり「ゴリラ祭ーズ」を広めたいですね。インストから最近は歌を多めでやっているけど、周りがやってない音楽をやっているという孤独感は常にあり、だから仲間を増やしたい。もっと輪を大きくしていきたいっていうのはあります。
ガクシンの読者である大学生に向けてメッセージをお願いします。
平野:俺たちは授業に真面目に出て、単位を取るための努力をしました。授業をさぼらない奴らに向けてに「俺たちもそうやったで」と伝えたい。
古賀:周りにはそういう人たちは少ないかもしれないけど、胸を張って真面目で実直であれってことで。
船越:自分は大学時代、ほんまに受け身で。でも自分たちから能動的に活動するうちに結果が出ると感じるようになりました。失敗しても大丈夫な大学生の時期に、大きなことはしなくても、「今よりもうちょっと頑張る」の積み重ねが大事かなと思います。

ありがとうございました!

ゴリラ祭ーズ
-profile-
滋賀のバンド。
メンバーは古賀礼人(Vo,Gt)、平野駿(Re,Tp)、舩越悠生(Me,Key)の3人。
2017年に栗コーダーカルテット「おじいさんの11ヶ月」をカバー演奏するために高校の吹奏楽部員3人で結成し、2020年より本格的にバンド活動を開始。
これまでに2枚のフルアルバムをリリースし、また『ボロフェスタ2024』『YATUSI FESTIVSL!2025』に出演するなど、ライブ活動も活発に行なっている。
他にもラジオジングル提供や映画主題歌・劇中音楽の制作など、幅広い分野で活動している。
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