大学生による大学生のためのWEBマガジン
ノンバーバルパフォーマンス『ギア-GEAR-』。
その名の通り、このエンターテインメントでキャスト達は、終始、一切の言葉をも発することがない。一見、違和感無くして内容を理解することができるのか不安を抱いてしまうこの“ノンバーバルパフォーマンス”なのだが、『ギア-GEAR-』において、注目していただきたい点の一つである“表情”という、原初的とも思える表現ツールによって、不安は表現の持つ可能性へと昇華される。
ストーリーの舞台となるのは、荒廃した未来社会の旧おもちゃ工場。そこで文字通り“機械的”に、ひたすら働き続けていた人間型ロボット『ロボロイド』のもとへ、かつてこの工場の製品であった人形『ドール』が現れる。互いの交流を通じて『好奇心』と『遊び』を獲得した彼らは、徐々に人間に近づいていく。
ストーリーが展開されていく過程で、喜怒哀楽の様が、人間の心というものが、こんなにも血の通った温かいものであったのかと気付かされた。終盤に差し掛かる頃には涙が頬を伝い、「一体、最後にこんな表情をしたのは何年前だっただろう」と、自分の表情や心の躍動にも驚かされる。マジックやブレイクダンス、パントマイムにジャグリングなど、歓声無くしては観ることのできない、その道のプロ達による一流のパフォーマンスに加え、主題にもなっているキャストと観客との「調和」によって、劇場にいる一人一人がストーリーを動かす「ギア」となる、そんな一体感の中で生まれる感動を是非、あなたにも味わっていただきたい。
(木島俊哉:龍谷大学3回生)
写真提供:©Yoshikazu Inoue
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