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シネマインタビュー

映画『朽ちないサクラ』原廣利監督インタビュー

©2024 映画「朽ちないサクラ」製作委員会

 

捜査権限を持たない県警職員が主人公という異色の警察映画「朽ちないサクラ」。撮影の裏話や今作に対する熱い想いを原廣利監督にガクシン学生記者がインタビューしました!

 

—原監督の映画への思いや、演技のイメージを伝えるためにキャストの方々と何か特別なコミュニケーションを取られましたか?

原監督:演者さん達の士気を上げたり、カメラマン・照明部・演出部・助監督チーム・美術部にも「こういう画が撮りたい」と伝えるために「ラッシュフィルム」というものを自分で制作しました。撮影期間中には「撮休」といわれるお休みがありまして、その時に今まで撮った場面の物語がわかるような映像をPVみたいに繋いで、ラッシュフィルムを作りました。これは世に出るものじゃないんです。で、それをスタッフとキャストだけに共有することで「今私たちが作っている映画ってそういうものだったのか」というのがその映像と音楽で分かるっていうか、そうすることによって「あ、俺たち今こんなに面白いもの作ってるんだ!」っていう風になって結構士気が上がったりするんですよ。

 

—ラッシュフィルムって初めてお聞きしたんですけど、だいたいどれぐらいの長さの動画になるんですか?

原監督:もう本当に2~3分の短いものです。派手な画とか良いお芝居のところを繋いで、BGM以外の音はつけないんですよ。BGMはこの映画で実際に使われている曲じゃなくて、既成の曲を使っていて。PVのようなものです。

 

 

—今作で特に感じ取ってほしいこだわりの場面はありますか?
原監督:映画って映画館の大きい画面に合わせて音作りも空間演出もしているから、まさに「映画を浴びる」という感覚を味わうことができると思うんですよ。そういう思いを込めてこの映画を作っているから、皆さんにも全身で主人公の気持ちや流れてくる音、俳優部の芝居を感じて浴びて欲しいと思います。こだわりのシーンは?と質問への答えは「全部」です!『朽ちないサクラ』っていう作品を是非映画館で浴びて欲しいです。

あと基本的には、この『朽ちないサクラ』は重厚なサスペンスミステリーっていう宣伝をうたっているんですけど、僕としてはそれにプラス「エンターテインメント」として観てほしいっていうか。ただ「暗い」「重い」ってだけじゃなくて、しっかりと映画として楽しめるコンテンツとして作っているので、より多くの人に見てもらいたいです。

 

—エンターテインメントを含めた映画映像を作りたいと思われたきっかけとなるエピソードがあれば教えてください。

原監督:「キック・アス」というマーベルの大好きな映画があって、敵を倒すために殺しのシーンが結構あるんだけど、ポップな曲が流れてそんなシーンもグロすぎないし本当に楽しめる作品なんです。僕は社会人2年目ぐらいで映画館に観に行きました。その時に体験したんですが、観客が本当に同じところで「ドカーン!」って笑うんですよ。最後はもうみんな手を叩いて笑っていた。しかも日本人が!それで「映画体験ってこういうことだな」「本当にいい映画で面白かった」という思いで映画館を出れたんですよ。「映画ってやっぱりこうだよな!」って思ったのが「エンタメ」をやりたいって思ったきっかけで。さっきも言いましたが映画館を出るときに「いい映画だったな」「面白かったな」って思えるだけで全然良いいと思っていて。今の時代はNetflixやAmazon Prime Videoなどのサブスクで月に1000円ちょっとで家で色んな映画を観れるのに、わざわざ2000円払って映画館に観に来るってやっぱりハードルが高いことだし、だからこそ観に来てくれたお客さんを絶対後悔させちゃいけないと思うんです。その経験が観に来てくれたお客さん全員に対して「エンターテイメント」として楽しませるってことをやりたいって思ったきっかけだったのかもしれないです。

 

—最後に、ガクシン読者である大学生にメッセージをお願いします。

原監督:僕は今、大学時代を一緒に過ごしてきた仲間と会社を作ったり、今も一緒に映画を作ったりしていて、大学の時に過ごした時間がかけがいのないものだったという思いが強くあります。やっぱり大学生の時にしかできないことって沢山あると思うんですよ。僕は日芸(日本大学芸術学部)の仲間と自主映画をずっとみんなで撮ってて。それってすごくかけがえのない時間だし、「大学の友は一生の友」と言われるくらいだから、本当に大切にしておいたほうがいい。今の時間をもっと大切に!仲間を大切にしたら、きっと社会に出た時に「また会ったね!」っていう未来もあったりするので。今の時間と仲間を大切にしてください!

 

 

—本日はありがとうございました!


原 廣利

2011 年 BABEL LABEL 加入。
ドラマ「日本ボロ宿紀⾏」(19/TX)では監督に加え撮影監督を務める。以降、「⼋⽉は夜のバッティングセンターで。」(21/TX)、「真夜中にハロー︕」(22/TX)、「ウツボラ」(23/ WOWOW)などを演出。『帰ってきた あぶない刑事』(2024 年 5 ⽉ 24 日公開)


映画『朽ちないサクラ』

 

 

「疑いは絶対に晴らすから」
そう⾔って⽴ち去った親友は、⼀週間後に変死体で発⾒された

愛知県平井市在住の⼥⼦⼤生が、度重なるストーカー被害の末に、神社の⻑男に殺害された。のちに、平井中央署生活安全課が⼥⼦⼤生からの被害届の受理を先延ばしにし、その間に慰安旅⾏に⾏っていたことが地元の⽶崎新聞に独占スクープされる。県警広報広聴課の森口泉は、親友の新聞記者・津村千佳が約束を破って記事にしたのではないかと疑い、千佳は⾝の潔白を証明するために調査を開始し、1 週間後に変死体で発⾒される。⾃分が疑ったから、千佳は何者かに殺されたに違いないーー。⾃責と後悔の念に突き動かされた泉は、親友の弔い合戦に⾝を投じる。そして彼⼥は、ストーカー殺⼈と警察の不祥事に、かつて⼤事件を起こしたカルト宗教団体が絡んでいることを知り……。

 

キャスト:

杉咲花

萩原利久 森⽥想 坂東⺒之助

駿河太郎 遠藤雄弥 和⽥聰宏 藤⽥朋⼦豊原功補

安⽥顕

 

2024年6月21日(金)TOHOシネマズ梅田他、全国公開!
©2024 映画「朽ちないサクラ」製作委員会
配給:カルチュア・パブリッシャーズ

 

https://culture-pub.jp/kuchinaisakura_movie/

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