本作の主人公ジェイクは、オンラインポーカーゲームの開発で大金持ちになるも、どこか寂しげな雰囲気をまとっています。

ある日、彼は疎遠になっていた旧友たちを集め、大金を賭けたポーカーをします。そんな中、彼は友人たちに毒を盛ったことを告げるのです。実は彼の目的は大金を得ることやスリルを味わうことではなく、全員が死を身近に感じることでそれぞれの秘密を打ち明け、腹を割って話すことだったのです。しかし、そこに予定外の侵入者が登場して…と目まぐるしくストーリーが展開していきます。

ここで私が個人的に気になったのは、友人たちが打ち明けた秘密が、彼が毒を盛ってまで知る必要があったことには思えなかったことです。実はこのすべてが茶番で、彼の本当の目的は、単純に友人たちと昔のような正直な関係で語り合うことだったのかもしれません。お金に不自由ない人生を歩んだ彼が求めたのは、結局そういったお金では買えないものだったのでしょう。

魅せられるポイントは様々で、見る度に受け取り方が変わるような作品に感じたので、またどこかのタイミングで見返してみようと思いました！

『ポーカー・フェイス／裏切りのカード』
【監督】：ラッセル・クロウ
【脚本】：ステファン・Ｍ・コーツ、ラッセル・クロウ
【出演】：ラッセル・クロウ、リアム・ヘムズワース、ＲＺＡ、エイデン・ヤング、スティーヴ・バストーニ、エルサ・パタキー、ジャック・トンプソン

3月1日より東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
大阪ステーションシティシネマ／TOHOシネマズなんば／TOHOシネマズ二条、他
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