大学生による大学生のためのWEBマガジン
私の実家はお寺です。世間一般にリフレッシュ期間であるお盆休みも、お寺にとっては年1の繁忙期です。毎日あちこちの檀家さんの家を回ってお経をあげます。来客の数も圧倒的に増えます。父は毎年少し憂鬱そうです。
実は私も毎年この時期、父と一緒に檀家さんの家を回ります。これといって習慣のない私が、唯一小学3年生から続けていることです。今思うと当時はメロディと語感だけのお経もどきでしたが、自分なりに一生懸命だったと思います。いつの間にか、仏壇前に2枚の座布団が用意されるようになったのは嬉しかったですね。大学からは運転もするようになり、車幅+10cmの道も通り寿命が縮みました。決して楽ではなかったですが、檀家さんの「ありがとう」父の「今年も助かる」がやりがいでした。
就職のため、お盆参りは今年が最後の予定でしたが、今年は運転に専念することにしました。このご時世を考えて、お年寄りの家に2人で上がり込むのはよくないという考えからです。仕方がないことですが、長年続けたことが突然終わるのは寂しいですね。檀家さんの家の前で待っていると、なんだかやるせなさも覚えます。
当たり前だと思っていたことが、突然当たり前ではなくなることがあります。誰もが今年実感したことでしょう。そんな世の中だからこそ、大切なのは「どんな状況でも通用する力」を身につけることだと私は思います。半沢直樹も「どこで働くかじゃない、どう働くかだ」と言っていました。スキルや専門知識を身につけることも勿論大事です。でも、諦めない力やポジティブに捉える力をつけることはもっと大切ではないでしょうか。写真は連休中に見た海です。海は絶対に変わらないからこそ安心感がありますよね。私も何が起きても安心して暮らせるよう、自分を磨いていこうと思います。
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